。腕を磨き,いつか涼孤よりも強くなるために,アラド戦記 RMT。それは誰もが鼻で笑うような,世間知らずの子供の大それた望みであるはずだった。だがいかなる神のいたずらか,その当人は,剣において天賦の才を持っていた。己のうちに眠る才能に本人だけが気づかぬまま,月華は道場を訪ねては涼孤に挑戦する日々を送るようになる。 かくして龍の末裔と,その高みを目指す少女は出会った。若き2人の剣士を軸に,彼らを取り巻く多くの人々を巻き込みながら,物語を回す運命の車輪は加速していく。 ●動きだす運命。それは,剣戟の音,悲哀の叫びと共に そして待ちに待った2巻では,月華の才がついに覚醒する。 毎年秋に行われる洞幡(ドーハン)の大比武(だいひぶ)勝ち残れば,卯の国で最も優れた武人の誉れを得ることになる真剣試合を前に,涼孤が働く道場,三十六番手講武所は大いに沸きかえっていた。師範代の蓮空(デクー)が,大比武への参加を決めたのだ。言愚である自分にも気さくに接してくれた剣士が,己の夢に向かって第一歩を踏み出したことを大いに喜ぶ涼孤。 一方の月華は,因縁ある相手,三十六番手講武所の門下生?背守(セス)との勝負の中で,剣の勘どころを掴む。以来,めきめきと力をつけていく月華は,狐の面をかぶった「言賢同(ごんげんどう)の小狐丸」として,街の荒くれ者相手の腕試しに興じるようになる。 いよいよ本格的に物語が動き始めた2巻,見どころの筆頭はやはり,剣士としての才覚を発揮するようになった月華だろう。幼い憧れから始まり,剣を振り回す遊びのような鍛錬を経て,そこらの腕自慢では敵わぬほどの実力を身に着けた月華。だがその心構えは,いまだ子供のまま。剣を執るということの意味を理解し,世界の広さを知ったとき,彼女は初めての挫折を味わう。果たして地に臥した“猫”は,再び牙を研ぎ“虎”となれるのか。 彼女以外の剣士たちにおいても,それぞれの運命が動き始める。己の望む道を進み始めたはずの蓮空の前に立ちはだかる過酷な現実。いまだ物語の本筋には関わらず,実力も未知数な一番手講武所の一番弟子?阿鈴(アレイ)。その中にあって,ある種浮世離れした実力と存在感を示す涼孤にも,剣を手に執り“龍”の姿を示す日が迫る。彼らの道行きがいかにして交わるのか,Lineage2 RMT,今はただじっとその先が描かれる日を待ちたい。 ●果てしなき龍盤世界で綴られるは,猛き武の物語 涼孤と月華,2人の剣士を中心に物語が進む『DRAGONBUSTER』だが,これはもともと,著者が盟友である作家,古橋秀之と共に立ち上げた「龍盤七朝シリーズ」の一角を成すものとして描かれた作品である
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